私の父は、いわゆる”名の通った人”で、小さい頃からいろいろな人に
「先生、先生」と慕われている様子を見て、子供ながらに誇らしかったものです。
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もちろん、今でもですが。
尊敬している人は? と聞かれたら必ず、父と答えます。
身内だからという贔屓目ではなく、心から尊敬できる素晴らしい人だと思っているからです。
父は、誰にでも分け隔てなく接します。
傲慢になってもおかしくないほど、いろいろな人にチヤホヤされてきただろうに、父が傲慢だ! と思ったことは、一度もありません。
それどころか、娘である私にも態度を変えることなく、同じように接してくれます。
先日、将来、翻訳の仕事を始めたいから翻訳の勉強に付き合ってほしいと英語が話せる父にメールで相談したところ、御年79歳ながら忙しく働いているにも関わらず、二つ返事で引き受けてくれました。
「しづが小さい頃、お父さんは仕事が忙しくて勉強を見てやれなかったら、せめてもの罪滅ぼしになれば」と。
私は小さい頃からお父さん子で、家で仕事をしている父のそばにピッタリと寄り添っていた記憶があるので、特に寂しいと思ったことはないけれど、父がそんな風に思ってくれてたんだなぁと、そのメールをもらった時は、さすがに涙がこぼれました。
そして、父から返ってきた翻訳の直しは、とても細かく、ああ、忙しい合間を縫って時間を作ってくれたんだな、と心から嬉しくなったものです。
父もさることながら、私は母もすごい人だと思っています。
母の口癖は、「偉いのはお父さんであって、あなたではない」。
いろいろな人が尊敬してくれるからと言って、それは父の功績であり、
娘のあなたではない。そこは勘違いしちゃいけない、と母はいつも言っていました。
おそらくこの言葉がなかったら、私は自分も偉くなったように、勘違いしていたかもしれないので、道を誤ることのないよう、 指導してくれた母には感謝してもしきれません。
私の夫も彼が所属している業界では名が通った人ですが、それは彼が長きにわたって築き上げてきたもので、妻だからといって、私が偉そうにすることはできません。
特に彼も偉そうにしているわけではないですが…(笑)
私もいつか、こんなことを伝えられる母親になりたいなぁというのが今の夢だったりもします。
タイトルについては、こちらも母の教えから。
人の悪口を言ってはダメ。
それは、天に向かってつばを吐くようなもので、必ず自分にかえってくるから。
頭では分かってはいるんだけど、ここはまだ私が成長度合いが足りず、守れてはいません…。
もう少し、心穏やかな人間になりたいものです。
今日のNYCは、気持ちのいい快晴です!
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