2015/8/9、妊娠23週2日の日曜日am7:30。子宮頸管長が1.5cmの切迫早産と診断を受けてから10日。いつものように、早産を防ぐ薬を膣から挿入しようとお手洗いに向かうと、不正出血をしていることに気づきました。今日は、緊急入院してからのお話です。
延命措置をとるかの判断は親御さんに任せますと言われて
すぐに、ベッドで寝ていた主人の元に戻り、出血があったことを報告。私は病院への電話。主人は、入院の支度に取り掛かりました。
今回ばかりは、不正出血があったら子宮口が開いてきた可能性があると分かっていたので、入院したくない…とも言ってられず、2〜3日分の着替えを用意。
飼い猫に最大限の愛情を伝え、電話で指示を受けた通り、すぐタクシーで病院へ向かいました。
診察で、すぐに子宮口が4cmほど開いていることが分かりました。
その後、ドクターから今置かれている状況がいかに深刻か、説明がありました。
その時の説明内容は、ざっと次の通り。
1. 子宮口は10cm開いたら、赤ちゃんは出てきます。
2. 子宮口を縛る手術もありますが、手術により破水を引き起こす危険性もあるため、私の場合は、手術はしない方がいいでしょう。
3. 米国では23週未満で子供が生まれてきた場合、生存確率がほとんどないため、延命措置はとりません(※もしかしたら、聞き間違いで、『基本的に』が付いていたかもしれません)。
4. 23週を越えると多少生存確率は上がるものの、23〜24週では出産後に死亡、または重度の障害を持って生まれてくる可能性が高いなど危険に変わりはなく、万が一危険な状態で生まれてきた場合、延命措置を取るかの判断は親御さんに任せます。
5. 25週を越えると格段に生存確率が上がります。
23週を越えている私たちの場合は選択権はこちらにあるので、『どのタイミング、かつどんな状況で産まれたとしても、命がある限り、延命措置を取ってほしい』と結論を出しドクターに伝えました。
もちろんこれは今日時点の考えで、明日には変わっているかもしれません。少なくとも、今は2人ともそう考えています。
それらの説明を受けた後、車椅子で個室に移動になりました。
そこから、寝たきり生活がスタート。
これは、
・1日でも長くお腹の中に赤ちゃんが留まれれば、それだけ生存確率が上がるので、お腹の張り(子宮収縮)を抑え、赤ちゃんを長くお腹に居続けさせるための薬剤
・赤ちゃんの成長スピードを早める薬剤
・万が一、今生まれてきた時に一番ダメージを受けやすい脳への影響を減らす薬剤や、感染症を防ぐための抗生剤
などが入っています。
その他、
・点滴中は自力でお手洗いに行くことも禁止されているので、カテーテルの挿入
・寝たきりによる合併症を防ぐための機材(両足のふくらはぎに取り付けられています)
・血圧計
・指の先端に付けられた何かの器具(おそらく私の体調を確認するものかと)
・腹部に取り付けられたお腹の張りを計測する機械
が常時取り付けられた状態で、安静にします。
上記に加え、数時間に1回、赤ちゃんの心拍を確認するための機械を腹部に付けられたり、口に体温計を入れられたり、一日1回太ももに痛い筋肉注射を打たれたり、たくさんの薬で胃を荒らさないための錠剤を処方されたりします。
とにかく体を起こさず、座らず、腹圧をかけないことを徹底するようです。
帝王切開について、いくつかの決断を求められる
これらの機材が取り付けられたあと、ハイリスク出産の専門ドクター2人が私の部屋を訪れ、いくつかの決断をしてほしいと話をしてきました。
決断とは主に、『帝王切開』についてです。ここまで来てしまうと、正直予定日の12/4まで赤ちゃんをお腹に留めるのは、難しくなるのでしょう。
私と主人は数週間以内での出産もあるだろうと、覚悟を決めています。
今のところ、双子は2人とも頭が下を向いてるので、今出産の兆候が見られても、自然分娩で問題なく、帝王切開の必要はありません。
しかし子供があまりに小さすぎるため、1人を出産中に、もう1人の子がクルクルと回転し、逆子になってしまうこともあるそうです。
決断その1は、こうなった場合、2人目を取り出すために、帝王切開を視野に入れるか。
決断その2は、出産の兆候前に、子供たちの心拍が弱まってきた、あるいは破水が認められたなど、早急に取り出さないと命に危険があると分かった場合、自然分娩を待たずに帝王切開を行うか。
決断その3は、万が一出産兆候前に子供のうち1人の心拍が弱まってきた場合、帝王切開をして2人とも取り出すか。または、1人が健康な場合、帝王切開を諦めて妊娠状態を継続させるか。
なぜドクターがこのような決断を迫って来たのかというと、出産予定日、または間近に行われる帝王切開とは違い、私くらいの週数だと、よりお腹の上の方を切る必要があるため、将来的にもう一度妊娠をしたいと考えた場合、妊娠後期で傷口が開き予定日より前に帝王切開せざるを得なかったり、そもそも母体にかかる負担が大きかったりするなど、様々なリスクがあるからだそうです。
この決断は非常に難しく、シャキシャキと頭が働き瞬時に答えが出るものではありませんでしたが、私たちは今日時点で次の答えを出しました。
・分娩中に緊急を要する場合に限り帝王切開を行う
・もし母胎内でどちらかが緊急事態に陥っても、もう片方が助かる可能性があるなら、その子の命を優先し、帝王切開は行わずに1日でも長く母胎にとどまれるようにする
この結論には賛否両論あるかと思いますが、少なくとも今日時点で私たちはこう決めました。
このブログを書いているのは、入院初日夜中3時。
12時間ほど付けられていた点滴、血圧計、指先に付けられた器具、カテーテルは全て外され、ナースいわく『フリーダム!』な時間を過ごしていますが、定期的に訪れる強いお腹の張りと緊張とでうまく眠れません。(日中ずっと付き添ってくれていた主人は、風邪気味&猫のために夜中だけ一時帰宅しています)
張りが起きると、このスイッチを押し、張りが終わると再びこのスイッチを押します。
常時腹部に巻かれた機械でも、張りがいつどの程度起こったかモニターしていますが、私の感覚も知りたいようです。
さて長くなりましたが、今日はこの辺りで。
明後日から急遽、日本から母も来てくれるので、とても心強いです。
ボーッとしてると、知らず知らずの間に涙が止まらなくなってきますが、赤ちゃんたちもお腹の中で頑張ってくれていますし、ドクター、ナースの皆さんも、私の拙い英語に辛抱強く耐え、一生懸命赤ちゃんがお腹の中に居続けられるよう知恵を絞ってくれているので、私も気持ちを強く持ちたいと思います。
まずは25週、あと2週間! ここを目標に頑張ります!