昨日、夜中1時半過ぎ。
娘を寝かしつけ、自分の仕事も終え、さあそろそろ寝ようかなと布団に入った瞬間。
一通のFacebookメッセージが届きました。
差出人は、直接面識はないけれど共通の知り合いが多いことから、名前と顔を認識している方。なんだろう? と思って開いてみると、こんな内容が……▼
な、なんだこれ……
と思いつつも、明らかに日本語が怪しいのでSPAM? とも思いましたが、その方のプロフィールは本物だし、うーん、何かの手違いかな? と直接本人に問い合わせることに。
すると、息子さんがiPhoneをいじり、誤送信したのではないかとのことでした。
なるほど(笑)
確かに猫は裸でウロウロしているわけですから、「性的に露骨すぎる」、間違いではないかもしれません(笑)。
でも、そういう生き物なので許してください、と受け取った瞬間から大爆笑。
思わず、日本に住む姉にもメールしてしまいました。
さて私は、過去にも2回、赤ちゃんの誤動作事件に巻き込まれたことがあります。
ここからは、短編小説仕立てでお届けするので、お時間ある方はご覧ください(笑)。
最後にオマケがあるかも!?
〜事件ファイルその1 『日曜日の昼下がりに』〜
あれは確か、6〜7年前だったろうか。
当時私はまだ会社員で、土日関係なく忙しく働いていた。
その日も日曜日だというのに、朝からPCに向かい、ずっと資料を作り続けていた。
お昼時になりさすがに疲れたので、休憩がてら近所のマックにでも行こうと、家を出てレジに並んでいると、突然私のiPhoneが鳴った。
見ると、普段あまり絡みのない会社の女の先輩からだった。
「日曜日にどうしたんだろう?」
不思議に思ったけれど、わざわざ日曜日にかけてくるくらいだから、何か急ぎの要件かもしれない。そう思い、私は電話に出た。
「もしもし」
私の予想と反し聞こえてきたのは、荒い息づかいと、なんとも艶めかしい湿った音だった。
こ、これは……。
焦った私は思わず電話を切り、それからしばらく何が起きたのか分からず呆然とした。
レジは混んでいて、まだ私の番は来なかったので、今来たばかりの電話のことをしばらく考えた。
頭の中ではいくつかシチュエーションが浮かんだけれど、私が最終的に結論を出したのはこれだった。
(男)「おいおい、お前、日曜なのに仕事かよ〜」
(女)「しょうがないでしょ、今忙しい時期なんだから」(電話をかけ始める)
(男)「待てって。俺と仕事、どっちが大事なんだよ?」
(女)「そんなの、あなたに決まって…」(電話つながる)
(以下略)
ふむ。これであれば、謎の電話の理由も分かる。
大人なのだから、日曜日の昼下がりに、キャッキャウフフなことがあってもおかしくはないだろう。
しかしまあ、あの大人しそうな先輩がなぁ〜と、やや驚きつつ、でも仕事の用事で電話をかけて来たのだとしたら、何か話したいことがあったのではないか? と、ひとまずテキストを送った。
ちょっとだけ嘘を交えて。
「今お電話いただきましたか? すみません、すぐ切れてしまったようで」
すると思ったよりも早く、返信が来た。
「ごめん、子どもがiPhoneを舐めてると思ってたけど、まさか電話しちゃってたかー。ごめんねー気にしないで!」
……なるほど。お子さんがいらっしゃったんですね。
謎は全て解けた! とコナンが言ったとか言わないとか。〜事件ファイルその2 『謎のアルファベット』〜世間はやれ花金だ、やれTGIFだと騒いでいるけれど、私はまだ会社で残った仕事を片付けていた。
ようやく終わりが見えてきて、さあ帰ろうかなと最後のメールチェックをしたところ、一通、不思議なメールが届いていることに気づいた。最近、仕事でお世話になっているFさんからだ。
タイトルは無い。
なんだろうと思いつつメールを開封すると、
そこにはたった一文字「g」とだけあった。
「頑張れ?」
「元気だせ?」
「ご苦労さん?」
「ガッツだぜ?」
……分からないけれど、元々ちょっと不思議なところがある人だったので、ひとまず金曜日の夜だし、緊急の用事でもなさそうだから返さなくていいかとPCを閉じようとすると、また新しいメールが届いた。
同じく、Fさんからだった。
今度もタイトルはなく、中には、「h」とたった一文字。
「これは直接的に、disられてる?」
「それとも、もしや私のこと好きなのか!?」
……とまあ、いろいろとっ散らかった思考を落ち着かせ、これも無視した。
そして、今度こそと立ち上がろうとした瞬間、またやって来た。
「i」
ここで私は気づいてしまった。
Fさんは、誘拐されて、私に助けを求めているのかもしれないと。
どうしたら良いのか分からず一人であたふたしながら、もしメールを打てる状況なら、わざわざ電話するよりも、メールで居場所を聞き出した方がいいだろうと、謎の使命感に駆られ、一文だけメールすることにした。
「どうしましたか?」
これなら、仮に犯人がメールを読んだとしても、仕事の進捗を聞いているように見えなくもない。
私は祈るようにしてPCの前で待っていると、数分後、Fさんから電話が来た。
私は、「犯人にバレたのかもしれない。身代金を要求されたら社長に相談しよう」と、頭の中でシミュレーションし、緊張しながら電話に出た。「……もしもし」「あ、公文さん!?」
Fさんの声はやけに明るい。
「ごめんね〜、なんか息子が勝手にメールしてたみたい。気にしないで〜! 金曜日なんだから仕事ばっかりしてないで、遊びに行かなきゃ〜!」
私の心配など、彼は知る由もなかった。